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2017年1月26日木曜日

いまさらながら・・・クラウチとランジの違い

MOSSAファンにとっては何を今更なトピックで恐縮ですが・・・クラウチとランジの違いについてのメモです。

最近?のMOSSAのプログラムで頻繁に登場する「クラウチ・スタンス」。別名「スタッガード・スタンス(staggered stance)」と呼ばれることもあるようです。ちなみに「ランジ」も「スプリット・スクワット」と呼ばれたり、その際「ランジ」という用語は足を前(または後ろ)へ踏み出す動作を伴うエクササイズを指す場合もあるようです。またあえて区別するために「スタティック・ランジ」という呼称も見かけたりします。またリリース時期は失念しましたが、Group PowerのBack&Legsトラックだったか、後ろへ引いた足をステップ台に乗せるブルガリアン・スクワットのような動作もクラウチと呼んでいたような・・・(単に「かがむ」や「しゃがむ」という動詞として使われていただけかもしれませんが)。ややこしいですが、ここではMOSSAの用法通りに「クラウチ」と「ランジ」を使うこととします。

では違いについてまとめていきましょう。



まずは股関節の動きに注目した姿勢の違い。クラウチが上半身を前傾させる股関節屈曲であるのに対して、ランジは上半身を垂直に伸ばした状態での伸展。ターゲットとなる筋肉の違いとしては、クラウチが臀部(と太もも後面(ハムストリングス)の上部付近)により強いストレスを感じるのに対して、ランジは太ももの前面によりストレスを感じますね。さらに負荷のかけ方の違いについては、クラウチが前へ出した足へ大部分の負荷を集中させる(後ろ側の足は支えるだけ)のに対して、ランジの場合には両足に均等な負荷がかかる。

一方で、私が個人的に非常におもしろいなと思ったのは体幹バランスの相違点です。バランスという観点からすると、支持基底面(Base of Support)の議論が思い浮かぶわけですが、ランジの場合にはそれが矢状面方向で縦長に広いため左右への不安定性が発生しやすく、つまり横揺れに対して体幹や股関節周辺をしっかり安定させるトレーニングにもなる。一方でクラウチの場合、後ろへ半歩出した足のつま先だけを接地させるのはランジと同様ですが支持基底面が広いとは言えません。さらにその後ろ側の足にはあまり負荷をかけず大部分の負荷を前側へ出した足だけで支えます。大げさに言えばシングルスクワット(片足スクワット)により近いような姿勢となるわけです。よって狭い支持基底面内に重心を動作中に安定させ続けるという観点では、背中を反ったり丸まったりしないようにまっすぐに長く保ち、腹筋とのバランスも保つ、そのような体幹のスタビリティやバランストレーニングとしてクラウチも非常に有効のように思われます。MOSSAプログラムでは、プレートなどを両手に同時に持ち、クラウチで腰を上げながらさらにリバースフライ動作を連動して行う場合もありますから、より不安定要素を加味し、動きの中でバランスをとる訓練として楽しむこともできますね。

実際にバランストレーニングにおいて、フットプリントのプログレッションとして「ニュートラル・スタンス」→「スタッガード・スタンス」→「タンデム・スタンス」→「シングルレッグ(片足)・スタンス」と徐々に強度を上げていくというやり方がありますし、今行っているクラウチ・スタンスが楽勝!という方はより大きな割合で負荷を前側の足にかけたり、シングルレッグ(片足)・スタンスなどに挑戦してみるのもおもしろいかもしれませんね。ただし、もちろんヒザや腰などのケガ防止など安全面を第一優先、インストラクターの先生を心配させない範囲で!

なかなか奥が深い「クラウチ・スタンス」。今後のMOSSAプログラムでも頻繁に登場するのか分かりませんが楽しみたいと思います。

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