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Group Fight: MOSSA本家による解説(1) - ジャブ編

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2017年1月28日土曜日

英語のHipは「お尻」や「腰」じゃない。「腰をまわす」時、まわすのは「腰」じゃない。


英語の「Hip」という言葉は日本語の「お尻」や「腰」を実は指しません。例えば「hip joint」というと「股関節」を意味しますし、エクササイズで「股を開く」という意味で「open the hips」と言ったりします。

では実際には体のどの部分を指しているのでしょうか。



まずは辞書をひいてみましょう。

hip :
the area below the waist and above the legs at either side of the body, or the joint that connects the leg to the upper part of the body. (Cambridge Dictionary)

hip :
ヒップ、腰、足と体のつながる左右に突き出た部分で、骨盤・大腿骨部分を含む (研究社 新英和中辞典)

ということで・・・「Group Fight: MOSSA本家による基本動作の解説(1) - ジャブ編」エントリで触れたように、フィットネスの場面において、「ヒップをローテーションさせる」という表現を「お尻を回旋させる」とか「腰をまわす」と安易に訳してしまうと正確に動作の内容が理解できない場合もあるわけです。

身体を回旋させる動作の際、このトピックに関連する部位としては股関節、腰椎、胸椎があります。

まずは「腰をまわす」という表現についてはどうでしょうか。身体の構造的には胸椎が約35度の角度で回旋が可能なのに対して、腰椎は実は5度しか回旋できません。つまり「腰をまわす」という日本語は実は腰椎ではなく胸椎を回旋させていることになるわけです。

次に「お尻を回旋させる」という表現について。この場合には回旋できるのは臀部ではなく当然ですが股関節になります。

よって、例えばGroup Fightのパンチ動作において私たちプログラム参加者が、自分の身体をローテーションさせる際の意識には少し注意が必要かもしれません。実際の動作では「股関節と胸椎をまわす」という意識を持ったほうがどうやら身体の構造上は理にかなっているからです。実際に「Group Fight: MOSSA本家による基本動作の解説(1) - ジャブ編」で紹介した動画では適切なジャブ動作では「ヒップとコアから胴体を通じて肩や腕にパワーと伝える」という言い方もされています(大雑把にヒップの回旋=股関節、コアの回旋=胸椎という対応関係です)。


以上をMOSSAのGroup Fight的にまとめてみましょう(これが実は本題だったりします)。

つまり、パンチ動作の身体のローテーション時には
「股関節と胸椎をまわし、腰椎はバッファー(緩衝域)としてのみ使う」
ことを意識すると安全で効果的なフォームにつながるということになります。またパンチ動作の際にGFインストラクターの方がよく指示されるようにきちんと踵(かかと)を上げると、つま先側をピボットのように利用できるため、股関節回旋の自由度が格段に広がり、より安全な動作が可能となります。また同じ足の膝関節が(例えば股関節によって大腿骨が回旋しているのに、地面にロックされてしまった脛骨/腓骨が膝関節を介して逆側へねじれてしまうなど)意図しない動きをしてしまいケガすることも防げます。

ついでに力強いパンチを打つためには、できれば腕を動かす際に肩関節だけでなく肩甲骨を動かすこともしっかり意識するのも大事だと思います(ボクサーの背中の筋肉が非常に発達しているのを見るとその理由は明らかでしょう)。


ちなみに日本語の「お尻」は英語では「buttock」とか「butt」ですね。



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