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2017年2月14日火曜日

背中の健康に関する数々の都市伝説 - スチュアート・マッギール教授

前回の「もはや腹筋運動(シットアップやクランチ)は時代遅れ、米軍やカナダ軍が体力測定から除外へ」で引用させていただいたカナダのウォータールー大学で脊柱バイオメカニクスを専門とするスチュアート・マッギール教授の動画のご紹介。

例えば「背中には柔軟性が必用である」や「コアを鍛えるためには息を吸ってお腹をひっこめるエクササイズが良い」など、一般に信じられているいくつものことが実は間違っている(myth, 都市伝説)として説明されています。




また前回のエントリで予告しました腹筋運動の代替エクサイズについても説明されています。以下に要点をまとめてみました。




都市伝説1:背中のケガや障害はまれである。
実際にはほとんどの人々は一生のうちになんらかの部分で背中に痛みをかかえることになる。

都市伝説2:背中には柔軟性が必用である。
統計的には、背中の可動域がより大きな人ほど背中に障害を将来抱えるリスクが高い。よってその柔軟性は背中を保護するよりむしろ反対である。手足や肩や股関節などの筋群と違って、脊柱やコアや胴体の筋群は動作を止める(安定させる)ためにデザインされている。

都市伝説3:ケガを防ぐには背中の強化が必用である。
背中の障害を防ぐには強さではなく持久力の強化が重要。

都市伝説4:ものを持ち上げるとき膝を曲げた方が良い。
適切な持ち上げ動作メカニクス(力学)では、膝関節ではなく股関節を使うことを実際には必要とする。動画ではデッドリフトのような動きでものを持ち上げる動作が適切な動作の一つとして紹介されています(1:15~)。

都市伝説5:コアを鍛えるために息を吸ってお腹をひっこめる。
腹横筋を活性化させるためにお腹をドローインするエクササイズは非常に問題。腹横筋の役割は脊柱を安定化させることであり、腹壁(胃などがおさめられている腹腔を囲む壁、特に腹筋側(前面)のことをいう)を単に固めればよい。動画ではそのためのエクサイズが紹介されています(1:49~)。いわゆる「お腹を固める」コアトレーニングですね。

都市伝説6:腹筋運動(シットアップやクランチ)で格好良いシックスパックを得ることができる。
脊柱を屈曲させるエクササイズは椎間板にダメージを与える原因となる。腹筋運動の代わりに異なるスタイルのカールアップ・エクササイズが紹介されています。これは両足を曲げた状態で仰向けにになり、両手を腰の部分におき、次に片足の膝伸ばす姿勢をつくる。頭と肩をわずかに浮かす程度に上体を上げお腹を固めて10秒維持しまた戻す(3:19~)。


「背中のケガを防ぐためには何もエクササイズをする必要はないのですか?」
「そうではなく最適な背中の健康のためには完璧で最適化された量(多すぎず少なすぎず)のエクササイズをすることにより得られる」


次回は腹筋運動(シットアップやクランチ)否定派による別の代替エクササイズについてさらにご紹介したいと思います。

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