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2017年2月5日日曜日

Group Active: ステップ台に片足だけをのせるエクササイズの意味とは?

プロのインストラクターやトレーニング上級者の方々にとってはあまりに当たり前のことであっても、私たち普通のレッスン参加者にとっては「なるほどそういう狙いがあったのか」と新鮮な驚きになる知識や情報があります。このブログではそのギャップを埋めるネタをご紹介するのも実は方針の一つだったりします(笑)。本日もそういうトピックです。

Group Activeに参加していると片足だけをステップ台にのせて行う様々なエクササイズを経験します。Group CoreやGroup Powerなどでもよくあります。では、そもそもそのようにすることでどのような効果を期待することができるのでしょうか。


・股関節や足の可動域を広げることができる。
カーディオトラックやスクワットやランジやクラウチなどの下肢の筋トレのように足を動作させるエクササイズの場合、片足がステップ台の上にあることで、両足ともに床や地面にある場合よりもステップ台の高さの分だけ逆側の足は下に位置することになります。つまり、体を下へ沈める場合には例えば股関節をより深く曲げることができるわけです。こうすることで上体を上げる際にはより高さや長い距離を動かさなければなりませんから、股関節の可動域を広げるトレーニング効果があり、さらに筋肉については、ステップ台にのせている側の足(股関節の伸展)では大殿筋や腿(もも)の後面(ハムストリングス)を、逆側のステップ台の下から蹴り上げる側の足(股関節の屈曲)では腸腰筋や腿(もも)の前面(大腿直筋など)を、より強度を上げて効率よく鍛えることができます。膝関節など他の関節でも同様です。 
またカーディオトラックにおいては、腿(もも)のような大きな筋肉を大きな範囲で動かすことによって、心拍数を上げやすくする効果につながります。

・バランストレーニングのプログレッション(難易度の強化)になる。
同様に下肢を動作させるエクササイズの場合、動作の移動距離が長くなることは、ステップ台に乗せている「片足のみ」で身体を安定させなければならない距離や時間が増えるということになります。また蹴り上げる逆側の足の移動距離が長くなることで反動もより強くなりますし、床や地面ではない慣れていない位置での動作で普段とは異なる状況で固有受容器(体の各部位の位置や運動速度や重力を感じる内部センサー)や前庭感覚(内耳にある頭の位置や動きのセンサー)やそれらからのフィードバックを処理する中枢神経系を刺激できることも期待できます。つまり、バランス能力を効率よく鍛えることにもつながるわけですね。これは股関節(例えば中殿筋)や膝関節などのブレを抑える訓練だけではなく、その上にある体幹やコアを固めるという安定性を鍛えることにも同時につながります。

・身体全体を安定しやすくする
これはトライセプスキックバックやダンベルローなどの筋トレのパートにおいてですが、上体を前傾させる際に身体の重心を安定させることができます。つまり、片足をステップ台の少し高い位置にのせ股関節や膝関節を曲げることで各関節や大殿筋や腿(もも)などの負担を軽減しながら低く固定し、さらに前傾させた上体との距離が近づくことで、身体全体の重心が低くなり安定させることができます。ブレをなくしターゲットの筋群のトレーニングに集中させることができるわけです。 
ちなみに上半身を前傾させるのは鍛えたい部位の動作パターンに対して、負荷つまり錘(おもり)をなるべく垂直方向に動かせるから、つまり重力を効果的かつ安全に利用できるからです(重力によって地球が私たちのトレーニングを手伝ってくれている)。例えば肩のアップライトロー。直立した姿勢で行うと三角筋の中部を中心に鍛えることができますが、上半身を前傾させると今度は三角筋の後部に効かせることができるようになります。前屈することで肩関節の動作としては外転から水平外転へ変換されるわけですね。

ステップ台に片足をのせるという普段は何気なく行っている単純なことにも、きちんと意味や効果を考慮されてエクササイズは設計されているのですね。


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