注目の投稿

Group Fight: MOSSA本家による解説(1) - ジャブ編

MOSSA本家によるGroup Fight基本動作の解説動画のご紹介です。よくある間違いと正しいフォームについて説明されています(下図は画像なので動画を再生するにはその下のリンクをクリック)。 MOSSA Facebook Let's Move (2016年...

2017年4月29日土曜日

減塩の食事でも血圧を下げる効果がないかもしれない。

日本でも食事の減塩が良いことだと常識になって久しいですね。アメリカでも同様でニューヨーク市ではナトリウムの一日の摂取量の目安とされる2300ミリグラムをこえる食事をだすレストランではメニューに警告表示を義務づけているほど。ナトリウムの摂取量が多いと高血圧や脳卒中といった循環器系の病気のリスクが高まるという通念が浸透しています。

しかし、こういった現在の推奨される減塩の取り組みには実際には血圧を下げる効果がないかもしれないという最近の研究結果があるそうです。要約してみます。

Low-sodium diet might not lower blood pressure. Findings from large, 16-year study contradict sodium limits in Dietary Guidelines for Americans.


ボストン大学医学部の研究者がExperimental Biology 2017 で発表した研究結果によると、2600人以上の男女に対する16年間にわたる追跡調査で低ナトリウムの食生活と血圧低下との相関性がないことが分かった。
これまで長い間、減塩の食事が血圧に良い効果をもたらすと考えられてきた。この研究結果により現在のナトリウム摂取の推奨されるガイドラインが間違っている可能性の証拠がさらに増えた。
アメリカにおける食事療法のガイドランでは1日当たりの推奨ナトリウム摂取量は 2300ミリグラム。この研究では、正常な血圧値を持つ30から64歳までの男女2632人を16年間にわたり追跡調査。しかし、推奨される2300ミリグラム以下の食事をとっている人々が、より高いナトリウムを摂取している人々よりも高い血圧値になっていることを見出した。
 最近の他の研究でも低ナトリウムの摂取をしている人々であっても、高ナトリウムの摂取(アメリカ人の平均ナトリウム摂取をこえる量)をしている人同様に循環器系の疾病リスクが高いことが分かっている。一番リスクが低いのは中程度のナトリウム摂取量の人々。
また同時にカリウム、カルシウム、マグネシウムの摂取量が多い人々では長期的に血圧が低下していることも発見された。この結果はおそらくカリウム摂取量が心臓や血管に影響する重要性を示唆していると考えられる。ナトリウムの摂取量の新たなガイドラインの研究だけではなく、カリウム摂取量を増やす食生活ガイドラインにも焦点をあてる必要性があるだろう。

つまりナトリウム摂取量のガイドラインにはより適切な上限と下限の両方の摂取量の研究が必用ということですね。また健康な人とそうでない人、運動をする人とそうでない人ではもちろん摂取量が変わってくるでしょう。また、個人的な想像ですが、単純にナトリウム摂取だけでなく他のミネラル摂取や他の要素との相関もあるような気もしますね。例えば、そもそも「ナトリウムの摂取量を抑える」という単純なガイドラインでではなく、いかに不必要なナトリウムを体外へ排出できるようにするかなど、その観点での研究も医学、栄養学やスポーツ科学などにおいて今後明らかになってほしいです。


0 件のコメント:

コメントを投稿